（１）シャンプー時の抜け毛、気になりませんか？

シャンプーのたびに抜け毛が増えたように感じ、不安を覚える女性は少なくありません。あなたは、次のような変化はありませんか？

• シャンプーの時に抜け毛が手に絡むようになった
• 排水口にたまる抜け毛の量が増えてきた
• シャンプーの時やタオルドライの時に、頭皮の透け感が気になるようになった
• 短く細い抜け毛が多くなった

そもそもシャンプー時を含め、髪の毛は健康な人でも1日に50～100本程度は自然に抜けます。また、季節など外部環境の変化や一時的な体調不良で抜け毛が増えることがありますが、時間の経過と共に元に戻れば心配はありません。

注意が必要なのは、1日100本以上の抜け毛が持続するケースや、抜け毛が増えてきただけでなく「髪が細く弱々しくなってきた」「短い抜け毛が増えてきた」「髪のハリやコシがなくなって全体的にボリュームダウンしてきた」といったケースです。考えられる原因は様々ですが、40代以降の女性なら、髪が太く長く成長しきる前に抜け落ちてしまう「壮年性脱毛症」の可能性も増えてきます。

ただし、髪が急激に抜けた場合や体の不調を伴う場合は、何らかの病気の可能性があるので皮膚科や内科を受診して原因を確かめるようにしましょう。

（２）シャンプーの時に髪が抜ける原因の１つ「壮年性脱毛症」とは？

ヘアサイクルが乱れて、健康な髪が育ちにくくなる

壮年性脱毛症は、遺伝的要因が関係すると考えられている進行性の脱毛症で、男性だけでなく女性にも見られます。早い人では20～30代で発症するケースもありますが、増えてくるのは40代以降です。

髪の毛は毛根にある「毛包（もうほう）」と呼ばれる部分でつくられ、ある程度伸びて成長したあとは成長が止まり、毛根の位置が浅くなっていきます。そして、その奥で新しく成長し始めた髪に押し出されるようにして、自然に脱落します。こうした「成長期」→「退行期」→「休止期」のサイクルを「ヘアサイクル（毛周期）」と呼んでいます。

女性の壮年性脱毛症では、髪をつくる毛包の働きが阻害されることによって、ヘアサイクルにおける「成長期」が短くなります。通常、髪は2～6年かけて太く長く成長しますが、壮年性脱毛症の人では成長期が短縮し、退行期から休止期に入って脱落してしまいます。

髪が十分に成長しないまま「退行期」「休止期」に移行してしまうため、短い髪や産毛のような細く弱々しい髪が増え（軟毛化）、抜け毛も増えてきます。また、毛包も徐々に委縮して太く健康な髪が育ちにくくなり、髪の本数も減って、頭皮が透けて見えるようになります。

女性の壮年性脱毛症の発症には男性ホルモンが関与していますが、そのメカニズムについてはまだよく分かっていないのが現状です。遺伝的要因に加え、更年期によるホルモンバランスの変化、栄養状態や睡眠、ストレスなど、生活習慣のかかわりも大きいと考えられています。

女性と男性では、壮年性脱毛症の現れ方にも違いが

一般に、女性の壮年性脱毛症は男性ほど急激に進行することはなく、何年もかけて
ゆっくり進みます。また、薄毛の現れ方にも男女で違いが見られます。

男性の場合は頭頂部が薄くなったり、額の生え際がM字型に薄くなったりしやすいのに対し、女性の場合は頭頂部の分け目部分を中心に全体的に毛量が少なくなるのが特徴です。進行すると、クリスマスツリーのように三角形に分け目が広がってくるパターンも見られるようになります。

（３）抜け毛が気になったら、シャンプー方法を見直そう

シャンプー時の抜け毛が気になったら、まずシャンプー方法を見直しましょう。

洗髪は頻度としては1日1回、時間帯でいえば夜に行うのがおすすめです。健康な髪を育むために欠かせない成長ホルモンやメラトニンの分泌は睡眠中に最も高まるため、その前に日中にたまった頭皮の皮脂や汚れなど、頭皮のストレス要因となるものを取り除いておくほうがよいのです。“朝シャン派”の方は、シャンプーの流し残しが頭皮トラブルにつながることがあるので、急がずにできるだけ丁寧に行うことを心がけてください。

ただし、皮脂が少なく頭皮が乾燥ぎみの人は1日おきにしたり、逆に頭皮が多く髪がベタつきやすい人は1日2回にしたりするなど、それぞれの髪や頭皮のコンディションに合わせて適切な頻度で行いましょう。

頭皮を洗い過ぎてしまったり、逆にシャンプーを控えたりしてしまうと、頭皮環境が乱れて抜け毛につながることもあります。正しい洗髪法を心がけ、頭皮を清潔に保ちましょう。

以下は、基本的なシャンプー方法と気をつけたいポイントです。

＜シャンプーの基本とポイント＞

（４）頭皮は動く？ シャンプー時に頭皮マッサージを加えて血流をアップしよう

頭皮の血流が悪くなると、髪をつくる毛包に十分な酸素や栄養が行き届かなくなり、健康な髪が育ちにくくなります。抜け毛を防ぐには、頭皮の血流をよくすることが大切なポイントです。まずは、自分の頭皮の血流状態をチェックしてみましょう。

＜頭皮が動くかチェック＞

健康な頭皮は、スライドさせるとよく動きます。試しに、両方のこめかみから側頭部にかけて手のひら全体で押さえながら、頭皮を前後に優しく動かしてみましょう。

健康な頭皮は触ると軟らかく、よく動きます。逆に頭皮がカチカチで動きにくい場合、血流が悪くなっていることも。冷えや肩こりに悩んでいる人は、頭皮の血行も悪くなりがちなので要注意です。シャンプーの時に、ついでに頭皮マッサージを行って、血流をアップさせましょう。

＜頭皮マッサージのやり方＞

①こめかみより少し上から、手のひらを使ってぐるぐると回しながら頭頂部までほぐしていく。

②首の後ろの「ぼんのくぼ」の生え際から後頭部に向かって、指の腹を使ってもみほぐしていく。

側頭部（耳の前あたり）と後頭部には、大きな血管が走っています。ここから、血流が悪くなりやすい頭頂部に向かってもみほぐしていくのがポイントです。息を止めずに、リラックスして行いましょう。

頭皮が健康な髪を生み出す力をつけるためには、栄養バランスのよい食事、質のよい睡眠、適度な運動、ストレスの軽減を心がけ、全身の健康状態をよくすることも大切です。こうした土台があってこそのシャンプーや頭皮マッサージと心得ましょう。

（５）壮年性脱毛症なら、発毛剤「リアップリジェンヌ」で本格的なケアを

壮年性脱毛症の場合、「ミノキシジル」を主成分とした発毛剤を使用して、本格的な発毛ケアに取り組むのもおすすめです。ミノキシジルは、髪の成長促進作用や頭皮の血流改善作用をもち、日本では女性の壮年性脱毛症に対して「発毛、育毛、抜け毛の進行予防」の効果が認められている日本で唯一（※）の成分です。
※2025年4月時点

＜ミノキシジルの作用＞

• ・新しい髪を生み出す
• ・太く抜けにくい髪を育てる
• ・抜け毛の進行を予防する

女性用としては、ミノキシジルを１％配合したローションタイプの発毛剤「リアップリジェンヌ」が一般用医薬品（市販薬）として販売されています。

リアップリジェンヌは、薬局やドラッグストア、オンラインショップなどで購入できるので、髪のボリュームが気になる人がセルフケアで試すことができるのもメリットです。第1類医薬品のため、薬剤師による症状確認、薬の説明を受けた上で購入することができます。オンラインショップでは、対面ではなくメール等によるやりとりで購入ができるので、ご自身の状況に合わせて購入場所を選びましょう。

女性の抜け毛、薄毛の原因は多岐にわたるため、購入前に必ずチェックシートで壮年性脱毛症かどうか確認しましょう。
＜チェックシートはこちらから＞

発毛剤の効果を発揮するようになるまでの期間には個人差がありますが、リアップリジェンヌの有効性は6カ月間使用した場合に認められています。少なくとも1日2回6カ月間、毎日使用してください。また、使用を中止すると徐々に元に戻るため、効果を維持するには継続して使用することが大切です。

6カ月使用して改善が認められない場合は、使用を中止し、医師または薬剤師にご相談ください。

（６）まとめ

女性の薄毛や抜け毛は多くの場合、何年もかけて徐々に進行します。そのため、ケアを始めるタイミングを逃しがちですが、シャンプーで髪の毛が抜ける量が増えるのは重要なサインの1つです。気づいたら、これまでのシャンプー方法を見直すと共に、頭皮マッサージや生活習慣の改善を行って、抜け毛の進行予防に努めましょう。壮年脱毛症の場合は、ミノキシジル配合の発毛剤を使用して一歩進んだケアを行うのもおすすめです。