抜け毛予防に効果がある対策を一挙説明。毎日続けるセルフヘアケア

抜け毛には健康な抜け毛やAGAの症状としての抜け毛があります。どのような抜け毛は危険なのか、また抜け毛予防のヘアケアについても紹介します。

<監修>
大橋 一樹
スミレ医院(皮膚科)院長。
日本皮膚科学会専門医。
日本抗加齢医学会認定専門医 他。
地域住民のかかりつけの皮膚科として、地域に根差した診療を行う。わかりやすく丁寧な診療が評判を呼んでいる。

― 目次

― 抜け毛とはどのような状態か、発生メカニズムと共に解説

正常な抜け毛とは、毛根の部分が膨らみ、毛先は細くなっています。一方で薄毛の原因となる抜け毛には毛根が細いもので、シャンプーなどで床に落ちた抜け毛で膨らんだ部分がついていない場合には注意が必要です。一度、ご自身の抜け毛をチェックしてみましょう。

髪の毛は皮膚の組織と同じで、「成長期→退行期→休止期」を繰り返しています。健康な方で髪の毛が抜けるのは「休止期」が正常ですが、「壮年性脱毛症(男性型脱毛症:AGA)」の場合は、成長期の途中で髪が抜けてしまうため毛根が十分に育っておらず、毛根の部分が膨らんでいません。

そのメカニズムとしては、男性ホルモンのテストステロンが、体内の酵素によりジヒドロテストステロンに代謝され、毛根に影響を与えるためです。

― 抜け毛対策は可能?

抜け毛が気になる場合には、いくつかの生活習慣の改善で対策することができます。毛根が不健康な状態としては、強く洗ったり長時間洗ったりする過度なシャンプーをやめる、脂肪分が多い食事を少なくする、心理的なストレスをためないで頭皮の血行不良や毛根機能低下を予防することが重要です。

― 毎日のヘアケアでできる具体的な抜け毛対策

毎日のヘアケアでできる対策としては、シャンプーは1日1回にして、シャンプーの前にクシでとかして汚れを落とし、シャンプーはしっかりと泡立てて頭皮も血流を増加させるようにマッサージをしながら洗うように心がけます。

また、定期的に美容室やエステでのヘッドスパや頭皮マッサージを行うことや、頭皮の過剰な皮脂を取り除くスカルプシャンプー、また炭酸が含まれるシャンプーなどを選択することも1つの効果的な方法です。

このほかに、育毛剤の使用も選択肢となります。育毛剤は頭皮の環境、とくに毛根の血行促進作用や、抗酸化作用もあります。

― 抜け毛が気になってきたら、抜け毛セルフチェック

髪の毛が健康な状態でも毎日抜け毛は発生します。その中で、自分の抜け毛が多いかな?髪の毛が細いかな?と気になってきたとき以下ポイントでセルフチェックしてみてください。一つでも当てはまるようであれば先に挙げたヘアケアを意識しながら生活してみましょう。

  • □シャンプーやブラッシングした時に洗面台や枕元に抜け毛が多いか
  • □髪の毛の寝ぐせが付きにくい、ボリューム感が出しにくくなった
  • □思春期以降に髪の毛が薄くなったと自覚、あるいは指摘されたことがある
  • □鏡をみて、薄毛が気になるようになった
  • □額の替え際から髪の毛がうすいと自覚した
  • □睡眠時間が6時間以下となった。
  • □食事が脂っこいものが多くなった。
  • □頭皮が乾燥してきた。頭皮を指で動かすことができない。

― まとめ

抜け毛は、毛髪のサイクルで成長期に脱毛がおきる状態で、毛根への血流低下や、AGAなどでは男性ホルモンの代謝により生じます。日々のケアとしては適切なヘアケアと育毛・抜け毛対策が重要です。