女性の薄毛の特徴は頭皮が透けて見えること

鏡を見て、なんとなく髪全体が寂しい印象を受ける、あるいはうっすら頭皮が透けて見えるようであれば、それは「薄毛」という状態。薄毛には様々な原因がありますが、原因の１つである壮年性脱毛症では、ヘアサイクルの成長期が短縮され、「頭髪密度」が減少してしまうことがあります。

「頭髪密度」とは、単位面積あたりに生えている髪の毛の本数のこと。日本人女性は、1c㎡あたり約180本以上が正常とされ、一つの毛穴から2〜3本生えている状態が健康な女性の髪のバロメーターとされています。

ところが「頭髪密度」が減少した頭皮や髪を観察すると、「毛穴から1本ずつしか生えてこない」、あるいは「1つの毛穴から生える本数自体は減っていないけれど、髪自体が細くなっている」、さらには「毛穴から新しい髪が生えてこない」状態が見受けられます。

女性の「壮年性脱毛症」とは。男性とどう違う？

「頭頂部のボリュームが無くなってきた」「髪が細く、痩せてきた」あるいは「頭皮の透け感が気になる」など、特に更年期以降に女性ホルモンのエストロゲンが減少し、体内の男性ホルモンとのホルモンバランスが変化することによって発現する頭髪密度の減少は、「壮年性脱毛症」、あるいは「女性型脱毛症」の可能性があります。

このように同じ薄毛や脱毛でも、性別によって女性型脱毛症（FPHL又はFAGA）・男性型脱毛症（AGA）があります。女性型の場合は、頭頂部の比較的広い範囲の頭髪が薄くなりますが、前頭部や後頭部まで至ることはまれです。対して男性型の場合、額の生え際から頭頂部、さらには頭の後ろ側まで薄くなる症状がみられます。

その要因も男女では異なり、男性型脱毛症の場合、男性ホルモンである「ジヒドロテストステロン」が、髪をつくり出す毛母細胞の増殖を抑え、髪が抜ける周期を早めてしまうことが原因と考えられています。そのため20代〜30代の若いうちから発症することもあり、加齢とともに進行していきます。

女性の場合は、前述のように女性ホルモンの減少が主な要因とはされていますが、それだけでは病態が説明できないこともあり、原因解明のために現在も研究が進められています。加えて女性が注意したいのは、単純に壮年性脱毛症と判断する以外にも、多様な要因が潜んでいる場合が多いということです。

女性の抜け毛の原因は多様なため、ミノキシジルの使用には注意が必要

女性でも体内で微量に男性ホルモンが合成されるため、毛髪に影響を及ぼすメカニズムは男性とほとんど同じです。ただし男性と異なる点は、薄毛や脱毛の原因が単にホルモンの影響だけにはとどまらない点です。
女性の脱毛・薄毛の要因には、壮年性脱毛症の他にも、出産や高熱、過度なダイエットによる「休止期脱毛症」や、膠原病、慢性甲状腺炎、鉄欠乏性貧血、亜鉛欠乏症などの全身性疾患によって生じる「びまん性脱毛症」などがあり、それぞれの要因によって対処も異なってきます。
女性の壮年性脱毛症の場合は、1％のミノキシジル外用薬が有効です。1％のミノキシジル外用薬は、薬局・ドラッグストアで薬剤師に相談の上、購入することができます。

ミノキシジルが向かない「壮年性脱毛症」以外の脱毛状態とは

ミノキシジルは「壮年性脱毛症」に有効な成分であるため、それ以外の要因による可能性が高い脱毛・薄毛には使用しないことが基本です。「壮年性脱毛症」以外の要因による脱毛とは以下のような例です。これらの場合はミノキシジルの使用は向きません。

未成年（20歳未満）の脱毛

国内での使用経験がなく、ミノキシジルがどのような影響を体に及ぼすかが検証されていないため使用しないでください。

妊娠・出産に伴う脱毛（ならびに授乳中の場合）

壮年性脱毛症以外の脱毛症である可能性が高く、妊娠中の使用については安全性が十分に確認されていないため、ミノキシジルの使用は向きません。また、ミノキシジルは母乳中にも移行するため使用しないでください。

避妊用ピルをやめたことによる脱毛

壮年性脱毛症以外の脱毛症である可能性が高いため、ミノキシジルの使用は向きません。

急激なダイエットによる脱毛

壮年性脱毛症以外の脱毛症である可能性が高いため、ミノキシジルの使用は向きません。

他にも「壮年性脱毛症」以外の脱毛である可能性が高いのは…

さらに、以下のような脱毛や薄毛は「壮年性脱毛症」である可能性が高いため、ミノキシジルの使用は向きません。

• 日常的にポニーテールなど髪を頭皮から強く引っ張るような髪型をしていることによる脱毛。
• 頭髪が簡単に抜ける、脱毛部分が円形や楕円形で、脱毛部分に産毛がない状態。
• 眉毛など頭髪以外の体毛が脱毛している状態。
• 頭頂部だけでなく側頭部や後頭部も含めた頭部全体が脱毛している状態。
• 膠原病、甲状腺疾患、貧血、亜鉛欠乏症などに起因する脱毛。

ミノキシジルの副作用の可能性がある症状とは

また、ミノキシジルの使用によって以下のような症状が現れた場合には、直ちに使用を中止し、医師または薬剤師に相談しましょう。

• 頭皮の発疹・発赤※、かゆみ、かぶれ、ふけ、使用部位の熱感など。
  ※頭皮以外にあらわれることもあります。
• 頭痛、気が遠くなる、めまいなど、精神神経系の症状。
• 胸の痛み、心拍が速くなるなど循環器系の症状。
• 原因のわからない急激な体重増加、手足のむくみなど代謝系の症状。

ミノキシジルの使用前に医師または薬剤師に相談したほうがいい人とは

• 今までに薬や化粧品などによりアレルギー症状（発疹・発赤、かゆみ、かぶれなど）を起こしたことがある人。
• 高血圧の人、低血圧の人。
  血圧に影響を及ぼす可能性が考えられます。
• 心臓または腎臓に障害のある人。
  心臓や腎臓に影響を及ぼす可能性が考えられます。
• むくみのある人。
  むくみを増強させる可能性が考えられます。
• 家族、兄弟姉妹に壮年性脱毛症の人がいない人。
  壮年性脱毛症の発症には遺伝的要因が大きいと考えられます。
• 高齢者（65歳以上）
  一般に高齢者では好ましくない症状が発現しやすくなります。
• 甲状腺機能障害（甲状腺機能低下症、甲状腺機能亢進症）の診断を受けている人。
  甲状腺疾患による脱毛の可能性があるため。

この記事のまとめ

「ミノキシジル」は、「壮年性脱毛症」への効果が認められた成分です。しかし女性の脱毛にはさまざまな要因があるため、すべての脱毛や薄毛が壮年性脱毛症によるものとは限りません。

薄毛や脱毛が気になった時は、医師又は薬剤師に相談した上で、ミノキシジルを配合した発毛剤をご使用ください。

提供元：リアップ ブランドサイト